ネパール旅行記「ランタン」です。
ネパールに旅立つ前、スカイプ上で現地の人と知り合いになりました。
そして空港に着いて、その方は待ってくれていたそうですが、出会えず、ひとまずカトマンズ市内に向かうことになりました。
そこでネパールがトレッキングで有名な場所だということを知りました。いかになんの下調べもせずに行っているかということがここで浮き彫りになったわけですが、当の彼とも連絡が取れないまま、僕はランタンという山に登ることになりました。
ランタンはカトマンズの北に位置するランタン国立公園内にあります。タマン族とシェルパ族という民族の方が生活されています。
写真は別ページにまとめてあります。
ランタントレッキング
ランタン国立公園内にあるランタン谷をトレッキングしました。
チベットとの国境で修行ともいえる登山に勤しみながら、馬や牛の糞を100回くらい踏みました。牛、馬、猿、野犬、鶏などと一緒に山を歩いてみました。
標高が高く酸素が薄い上、暖房も無いので、体調が悪化しましたが、すぐに治りました。
「オリオンの周りにはこんなにも星があるのか」というくらいの星空でした。
そんな夜、現地民とアメリカ人と一緒にレッチリを合唱したりしてみました。
キャンドル生活もなかなかいいものです。
途中まではバスで向かうのですが、段差ごとに天井が頭に当たるようなバスでした。ということで3000メートル級の山々の絶壁ギリギリを走行するバスにて、あえて屋根に乗ってみました。
おそらく自殺願望のある人でも 「私、生きます。だから降ろして下さい」
と言うくらい、スリリングでした。
途中の村々で食事を取りながら、現地の人の生活を垣間見ることができました。持って行ったのはグローバル携帯ですが、もちろん携帯電話は通じません。
そんな中、さっそく携帯電話が盗まれました。これでスカイプの彼とは連絡が取れないという事態になりそうでしたが、まだ完全に徒歩のみの場所ではなく、きちんとした村での出来事だったので、ネットカフェのような所で彼との共通の知人(日本人)にスカイプ経由で連絡を取りました。ひどく説教をされながらも連絡先がわかりました。下山してから会うことになりました。
途中途中の宿で、やはり見知らぬ現地人ではない観光客がたまにいるのですが、ドイツ人がいたので絡んでみると、「英語ができない」ということになりました。「グーテンターク」とだけ言ってさよならしました。
ようやくバスでいけるぎりぎりのところまで着いたのですが、ここからはガイドのネパリと二人です。
彼はちょうど同い年でした。そして仲良く山を登り始めました。
英語ができる彼は給料が2倍に、日本語ができるようになるとさらに倍(つまり4倍)になるそうで、日本語の勉強をしているそうです。
あれからかなり経っていますので、もうペラペラなのではないでしょうか。
ここでは動物との距離感が一気に縮まります。本当に垣根のない感じです。
いわゆるチベットの人たちと触れ合ってみました。そこでワラで作ったテントのような所で、ヤギのミルクを振舞ってもらいました。
山奥の村で、木の枝でお母さんにちょっかいを出して、走って逃げてつかまって、おしりを叩かれてる男の子がいました。どこの国でも同じようなものですね。
その先の村では、竹細工職人と仲良くなりました。
ランタンの夜は町明かりが全くなく、完全に世界最強クラスの星空です。先日行った長野県の山奥もすごかったですが、おそらくここほどではないでしょう。なんせ電気が通っていません。一応太陽光パネルが申し訳程度にはついていますが、夜はキャンドルで過ごすのが一般的です。
なくては困ると思っていたものが、一切に近いくらいないというような環境です。
それでも困るどころか、いろんな呪縛が取れたような気分になりました。
星空には音があるといいますが、本当に星の音が聞こえました。最高に贅沢な夜でした。
犬にお世辞(ランタンの山奥で出会った鶏との思い出)
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